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そもそも“コロナウィルス”ってなに?
発熱やせきなどの呼吸器症状を起こすウィルスで、人に蔓延している風邪のウィルス4種類(風邪の原:10~15%※流行期は35%)と、動物から感染する重症肺炎ウィルス2種類の計6種類が現状判明しています。その中でも特に名前が知られているのが、2003年に中国で猛威を振るった重症急性呼吸器症候群(SARS)や2012年にサウジアラビア初めて患者が報告された中東呼吸器症候群(MERS)などの重症化傾向のあるウィルスです。
「NID 国立感染症研究所」より引用
潜伏期間や感染方法はなに?
潜伏期間は現在不明となっていますが、他コロナウィルスなどの状況より、最大14日程度と考えられています。厚労省ページによると、世界保健機関(WHO)は、潜伏期間を2日から最長で10日と示しているということです。
「新型コロナウィルスに関するQ&A(一般の方向け)」より一部引用
*Summary of probable SARS cases with onset of illness from 1 November 2002 to 31 July 2003 https://www.who.int/csr/sars/country/table2003_09_23/en/、香港(n=1755)のデータより
感染方法について、現状では、水平感染(※1)の一種である飛沫感染(ひまつかんせん)と接触感染(せっしょくかんせん)の2つが考えられています。
※1:感染源(人や動物)から周囲に広がる感染経路で、主に接触や飲食物、空気、媒介者などを介して広がる感染経路。
・飛沫感染:咳やくしゃみ、つばなどで飛び散った飛沫(しぶき)と一緒にウィルスを吸い込む事で感染します。
※主な感染場所:学校や劇場、満員電車などの人が多く集まる場所
・接触感染:感染者(源)に直接接触することで感染します。
※主な感染場所:電車やバスのつり革、ドアノブ、スイッチなど
治療や予防方法はあるの?
現時点での、有効な抗ウィルス薬等はありません。風邪などと同様に対症療法(※2)で治療を行います。※2:病気によって起きている症状(痛み、発熱、咳など)を緩和したり、なくしたりする治療法です。予防方法については、「手洗い」や「マスクの着用」を含む「咳エチケット」などの通常感染症対策が重要です。
正しい感染症対策
正しい手の洗い方
1.流水でよくてをぬらした後、石鹸をつけて手のひらをこする。
2.手の甲をのばしてこする。
3.湯地先やつめの間をよくこすります
4.指と指の間をよく洗います。
5.親指と手のひらをねじりながら洗い流します。
6.手首も忘れずに洗い流します。
■ポイント
・爪は短めにきりましょう
・アクセサリーなどは外しておきましょう
人が多く集まるところでの咳のエチケットⅠ
1.マスクを着用し、口や鼻を覆う
2.マスクがない場合、ティッシュやハンカチなどで口や鼻を覆う
3.マスクもちティッシュもない場合、袖で口や鼻を覆う
人が多く集まるところでの咳エチケットⅡ
正しいマスクの着用
1.鼻と口の両方を確実に覆う
2.ゴムひもを耳にかける
3.隙間がないよう鼻まで覆う
出典:首相官邸ホームページ「新型コロナウイルス感染症に備えて ~一人ひとりができる対策を知っておこう~」より
コロナウィルスと現状
2019年12月31日、中国湖北省武漢市で検出された病院不明(原因不明)の肺炎の事例についてWHO中国事務所に通知されてから、現在までに中国本土の死亡者数は560人以上にのぼり、患者数も2万8000人を超えているといいます(※AFP通信2020年1月7日時点の発表)。また、2020年1月23日午前10時から、武漢市の交通機関を全て運休にするなどの事実上の封鎖措置が行われてから2020年2月6日で2週間、新型コロナウィルスの潜伏期間が最長で2週間とされていることから非常に重要な時期を迎えているといえます。現状の日本政府の対応としては、中国湖北省・武漢市における新型コロナウィルスによる感染の拡大状況を踏まえ、2020年2月23日、外務省が武漢市に対する感染症危険レベルをレベル[1](十分注意してください)から[2](不要不急の渡航は止めてください)に引き上げて対応をしています。
厚生労働省検疫所「FORTH」より一部引用
コロナウィルスに活用されるオンライン医療
このような状況の中で新型肺炎対策として、オンライン医療プラットフォームが密かに注目を集めています。IT大手のアリババは、1月27日にアリババのある浙江省政府の行政アプリ上で、新型肺炎に関する問診サービスをリリースしています。アリババの先端技術研究院「阿里達摩院(DAMO)」が開発したAIアシスタントロボットが、ユーザーの相談や問診を担当するサービスとなっており、リリースした当日の問題解決率は92%を超えたといいます。また、先日記事にした「平安好医生」においては1月26日に「武漢衛健委員会(武漢衛健委)」と共同で「抗疫電話義診専線」を開通し、「平安好医生」アプリ上で、電話での新型肺炎に関連する無料相談と疫病防護指導サービスを提供しています。しかし、こうした医療プラットフォームが提供するサービスにも限界はあり、あくまでも導入部分の簡単な問診に留まります。そのため、新型肺炎という病名を特定する医療行為は行われておらず、新型肺炎に感染しているかどうかの正確な診断結果を得る為には対面による医療機関の診察が必要となるのが現状です。ただ、それでも導入部分の振り分けを、人口知能のチャットボットなどを通して行うことは人的労力の軽減や患者のトリアージという点で非常に画期的なのではないでしょうか。
「武漢肺炎(新型コロナウイルス)の診察に平安好医生などの中国医療プラットフォームはどう活用されているのか?」より一部引用
「新型肺炎対応、アリババのAI技術によるネット問診サービス開始 問題解決率92%」いる一部抜粋
無償「オンライン診療サービス」導入情報
【PR】医療従事者様へ
MRT 株式会社は株式会社オプティムは2020年2月25日に厚生労働省から発表された「新型コロナウイルス感染症対策の基本方針」を受け、「オンライン診療ポケットドク ター」を医療機関に無償提供を行っています。 詳しくは下記URLをご覧いただけたらと思います。 |
オンライン診療を導入してみたい、どういったものなのかなどご検討している医療機関様には初期費用や月額がかからず導入できる機会かと思います。オンラインで診療を行える新しい診療スタイルも医院のインフラ整備として検討してみたい、一度お話だけでも聞いてみたいなどもお気軽に聞けるそうです。 ~MedionLife編集長より
MedionLife編集長。1994年生まれ 京都女子大学卒業。医療系IT企業に入社し、オンライン診療サービスの営業/コンサルティングに従事。オンライン診療情報サイトの重要性を感じたことからMedionLifeを立ち上げる。新しい医療を考える人たちのサポーターになっていきたいと考えている。