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遠隔診療とは
次世代医療として期待されるネット活用の診療システム
遠隔診療とはインターネットで医師と患者をつなぎ情報通信機器のビデオチャット機能などを利用して診察を行うことを言います。対面治療と組み合わせて行われ、予約・診察・決済・処方までがシステム上で完結します。
これまではへき地や離島在住など遠隔診療が受けられる患者の対象が限定されていましたが、厚生労働省の規制緩和の動きやスマートフォンやタブレット端末などの急速な普及により次世代医療の先駆けとして期待されています。
遠隔診療の始まりから現在に至るまで
1970年代から始まり2015年の対象範囲拡大によりサービス増
遠隔診療の取り組みは医事システムが普及し始めた1970年代から始まっています。本格的に動き出したのは1996年に当時の厚生省で遠隔医療研究班が作られてからで1997年に初めて遠隔診療通知が発行されました。
その後、何度か遠隔診療改正通知が出され、スマートフォンが普及するようになった2015年に遠隔治療はへき地のみに適用されるわけではないことが明確化。これをきっかけに遠隔診療サービスが増えました。
遠隔診療の現状
関心度は非常に高いが様々な課題で普及拡大には至っていない
日本医療機構が実施したインターネット調査によると「何らかのかたちで患者として遠隔医療を受けてみたい」とする回答が8割以上と関心度の高さがうかがえます。ところが遠隔診療導入を積極的に検討している医師はあまり多くはありません。
ニーズがあり導入の環境も整いつつあるのに普及していないのが現状で、これは遠隔診療に対する認知度不足や、医師の診療報酬の問題(お金にならない)など様々な課題があるからと考えられています。