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遠隔診療によって何ができるようになるのか
遠隔診療はこれからの医療を変えていくものとして注目を集めています。へき地や移動困難な患者への診察ができるというだけでなく、在宅医療、慢性病患者への継続的支援、待ち時間対策など、現在の医療の現場が様変わりする可能性があるからです。近年の厚生労働省の規制緩和の動きやスマートフォンなどの情報機器端末の普及により、特別なものだった遠隔診療がより身近になったという点も大きいでしょう。
では実際に遠隔診療導入により何ができるようになるのか、その効果について解説していきます。
高齢者やへき地に住む方など来院が困難な方の診察が可能
遠隔診療の導入メリットの中で最もわかりやすいのが、高齢者やへき地在住などの理由で物理的に移動が困難な方に対しても、診察することができる点。わざわざ病院まで出向かなくてもよくなるという体力的なことの他に、いつも病院とつながっているという精神的な安心感を与えることができます。
在宅医療をしている患者への診察を行うことができる
高齢化社会の到来により国は「ときどき入院、ほぼ在宅」と表現されるように、不必要な入院を減らし、在宅医療・介護の充実を推進しています。そうした施策に応えられる最も有効な手段が遠隔診療。最新のテクノロジーを活用することで、診察に必要なバイタルデータを管理したりナースコールや見守り監視も可能になるからです。
継続的な治療につなげることができる
生活習慣病を患う方の中には、仕事が忙しく治療を中断してしまうこともよくありますが、遠隔診療は通院の手間を軽減するため、そうした人たちの治療継続の支援につなげることが可能。厚生労働省が遠隔診療は離島やへき地に住む人だけが対象でないと明らかにしたため、こうした受診中断者を救う手段として有効に使えるようになったからです。
専門医の不足を補うことができる
日本は現在医師不足と言われ、大病院でも専門医が不在ということもあります。そうした問題を解決する方法として遠隔医療システムの導入が進んでいるのです。医者と医者をつなぐこのシステムがあれば、患部の画像データを提携する専門医に送りすぐに診断が可能になるからです。患者は他の病院にわざわざ出向かなくても治療を受けられます。
患者を待たすことなく診察が可能
スマートフォン等を使った遠隔診療は予約をして受診するのが基本となっています。一般的な病院の診療は予約なしの患者が増えると待ち時間が長くなりますが、遠隔診療にはそれがありません。数分の診察のために何時間も待たされるということはなく、医師と患者が双方で都合の良い時間に診療ができるので無駄がなくなり、効率アップできるのです。
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