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新型コロナウイルスの第3波がきているとメディアで見かける機会が多くなってきました。埼玉県では県の取り組みとして、埼玉県内の新型コロナウイルス感染症自宅療養者に対するオンライン健康相談事業の業務をMRT株式会社へ委託し、新型コロナウイルスの感染が判明した方に向けて「療養中に医師に相談できるオンライン健康相談」を2020年11月18日から開始しています。自宅療養されている方に案内される内容と本取り組み至った経緯についてMRT株式会社執行役員の加藤修孝氏にお話を伺いました。
1.オンライン健康相談できるのは?
埼玉県に在住し、新型コロナウイルスの感染が判明した方で様々な事情によりやむを得ず自宅療養をすることとなった方(以下、「自宅療養者」)に対してオンラインによる医師への健康相談、受診勧奨(以下、「健康相談等」)を御案内しています。対象者や相談できる内容とはどういったものなのかをご紹介いたします。
【対象者は?】
- 埼玉県在住の自宅療養者で健康相談等を希望する方*
*新型コロナウイルスに感染し自宅療養している患者様を対象 - 自宅療養者が準備した情報通信機器を用いて健康相談の利用ができる方
【相談内容とは?】
下記の内容で気になることがある場合は医師に相談しましょう。
(1)新型コロナウイルス感染症に関すること
(2)医学的見地から見た自宅療養に伴う不安解消に関すること
(3)家庭内での感染予防に関すること
※上記に当てはまらない事項や緊急を要する場合のご相談は住所地を所管する保健所にご相談いただきます。
2.よくあるご質問
Q. 相談したい場合はまずは保健所への電話が必要?
―A.不要です。
Q. 自宅療養後も相談可能か?
―A. 原則として「自宅療養中」が対象となります。
Q. オンライン健康相談の費用は?
―A. 埼玉県が無料で提供しています。
Q. どれくらいの時間の相談が可能?
―A. 1人15分を想定しております。
Q. なんのツールを使えばできるのか?(アプリのダウンロードが必要?)
―A. 予約サイトに直接アクセスできる二次元コードをお配りしているのでお手持ちのスマートフォンから簡単に予約ができます。また埼玉県用に作成しました特設webサイトからも予約が可能です。
https://medoor.me/さいたま (埼玉県特設サイトのトップページより)
3.【その他】埼玉県は自宅療養の方向け配食サービスを開始
オンライン健康相談以外にも自宅療養をすることとなった方を対象に、ご飯、パスタ、レトルト食品のおかずなどを詰め合わせた食事セットを御自宅までお届けする配食サービスも開始されました。
食事セットのお届け時には、新型コロナウイルスに関しオンラインで医師に健康相談ができるサービスへのアクセス方法を記載したパンフレットのほか、動脈血酸素飽和度(Sp02)と脈拍数を計測するパルスオキシメーターなどもあわせて同封されます。
※自宅療養者への食事セットの配達は、感染予防の観点から対面せずにお渡しする「置き配」方式でお届けされます。
※健康観察のため、パルスオキシメーターで計測した数値を保健所に報告します。
4.埼玉県とMRT株式会社が取り組みに至った経緯について
「埼玉県では、新型コロナウイルス陽性者のうち、軽症で入院が必要ない方は原則としてホテル療養としていますが、介護や育児などの理由でやむを得ず自宅療養となる方もいるため、自宅療養の場合でも手厚い健康管理ができる体制の構築を検討されていました。MRTがオンライン健康相談・オンライン診療の知見を多数持っていることもあり、サービスを提供させて頂くことになりました。」
5.今後の課題や取り組み、他県と連携について
「MRTのもつ医師のネットワークやオンライン診療のプラットフォーム等を活かし、新型コロナウイルス感染症対策において、様々な都道府県に対し連携及び協力を行っております。引き続き、急激な新型コロナウイルス感染症患者の増加に対応可能な医療提供体制や医療機能を確保することを目的に、様々な都道府県との連携を進めていきたいと考えております。」
6.各所詳細
・埼玉県公式HP、県政ニュース「新型コロナウイルスに感染し、自宅療養されている方への配食(食事セット)サービス事業を開始します」よりhttps://www.pref.saitama.lg.jp/a0001/news/page/2020/1116-06.html
・MRT株式会社公式サイトリリース記事「埼玉県自宅療養者に対するオンライン健康相談事業 業務受託 のお知らせ」より
https://ssl4.eir-parts.net/doc/6034/tdnet/1906903/00.pdf
MedionLife編集長。1994年生まれ 京都女子大学卒業。医療系IT企業に入社し、オンライン診療サービスの営業/コンサルティングに従事。オンライン診療情報サイトの重要性を感じたことからMedionLifeを立ち上げる。新しい医療を考える人たちのサポーターになっていきたいと考えている。